Realtime:kiss
独り言のように呟きながら、「俺と同じのでいいか?」


食券機をを見ながら私にそう言う蒼佑。


「うん、一緒でいいけど…」


じゃ、先に行けと言われ、私は奈津紀達の元へ向かった。


いつの間にか陽子と里中君が仲良くなってた。


まぁ、端から見れば、女王様に仕える下僕っぽいけど…


暫くすると、両手の塞がった蒼佑がこちらにやって来る。


私は立ち上がり、駆け寄る。


「あり、がとう…蒼佑君…」


なんか、キャラじゃないけど、照れちゃうよ。


一つのトレーを受け取り、テーブルに置く。



「へぇ、奈緒ちゃんって、見た目より大食らいなんだ……」


山中さんが私が手にしたトレーを覗き込んで、ビックリしていた。


ゲゲゲ…信じられない量のご飯がお茶碗からモリモリ盛り上がっていた。


「えっ、いや、あたしは、え?」


アワアワしながら、蒼佑に救いを求めたのに、何食わぬ顔で食事を始めてる。


信じらんない。


持ち上げたお茶碗を取り上げ、代わりに私のトレーの上の山盛りお茶碗をすかさず置いた。





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