Realtime:kiss
『奈緒の口からちゃんと聞きたいんだよ!
言って!
あたしじゃないっていっ…「あたしな訳ないじゃん!
陽子のバカ!
バカバカバカ!
あぁ~んっ、もぉやだぁあ…」



私は受話器を耳に当てたまま泣き崩れた……


『分かった!
あたしと奈津紀は昼から半休取ったから、奈緒んち行くよ。』










何も考えたくなかった…










チャイムが遠くで聞こえた。




そっか……




私、スーツのままベッドに潜り込み、いつの間にか眠っていたんだ。





ボーっとする頭で暫く放心状態でいた…



またチャイムが鳴る…


今何時だっけ…


虚ろな目で時計を見たら、13時を回っていた。


きっと奈津紀達だ、私は重い身体を引きずるように起き上がり、ノロノロと玄関に歩いていった。




ドアを開けるとやはり二人が立っていた。







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