Realtime:kiss

「1週間程前だったか、外回りから帰った俺は、エレベーターで偶然岡本と鉢合わせて、そん時秘書課の女の名前を聞かされた。
名前がわかりゃあこっちのもんだ。
俺は行動に出る事にした」



それって里中君が言っていた、女の子をとっかえひっかえってやつ？


「鈴木にあさのりょうこがどの子か聞けば、驚いたねぇ、合流した日に内の課に来た女だったから…

まぁ、俺にとっては好都合だったけどな？」


陽子が前に言ってた、あさのりょうこと言う名前。


まりちゃんから聞いた、あの女ムカつく発言ももしかしたらその女性だったのか…


「初日はカフェに誘って、髪型なんか誉めたりして、ちょっと思わせぶりな事言って、二回目は食事に誘ってお前は特別だと印象付けて、自分の好みの髪型を要求したりした。

三回目、奈緒と同じ髪型の女を見て確信した俺は…
ホテルに誘った…」


えっ…


私はとっさに蒼佑の胸を押し、距離を取ろうとした。

信じられない…


男の人は簡単に好きでも無い人を、抱けたりするの？


やだ…やだ…


蒼佑を見ながら無意識に首を左右に振っていた。