Realtime:kiss
「出来るだけの事はするってさ、あたしの大親友だからって、奈緒もあたし同様娘のように可愛いんだってさ、親が言ってたよ」
私は携帯を握り締め、陽子に、専務に、そして蒼佑の優しさに触れ、涙した。
奈津紀に電話すると、留守電になった。
山中さんと会ってるのかな、私はそう思い、メッセージは残さなかった。
蒼佑……
どんな用件かはわからない、でも、何かあったから連絡をくれたんだ、私は蒼佑の携帯を鳴らした。
『遅ぇよ!
俺が連絡してからどんだけ経ってんだっつうの!
…はぁ…お前、飯は?』
電話に出るなり怒鳴り散らして、かと思えば食事の話をする…
『めぇし!食ったのか、食ってねぇのか、どっちなんだ』
はぁ…溜め息つきたいのはこっちだっつうの。
「まだ食べてませんけど、それが何か?」
腹立つからつっけんどんに返してやった。