Realtime:kiss
その後慌てて携帯切って、部屋を飛び出したのは言うまでもなく……


繁華街にある串カツ屋さんで食事をした。


翌日も会いたかったけど、休出するという蒼佑。


きっと、私の為に時間を裂いていたから……


家まで送ってもらい、車を降りようとした時、右手を掴まれ、また車内に逆戻り…


私は待っていたのかも…

とろけるような甘いキスを……




そして、これで何もかも終わると浅はかな私はそう思い込んでいた。





週が明けた月曜日の朝、課長から電話が入った。

『今日の11時、第一会議室まで足を運んでくれ、時間厳守で頼むよ。
咲宮も大変だったなぁ、それから、碕岡君の事、悪い事したな、ずっと謝りたいと思っていたんだ。
彼が走り回ったらしいぞ?
お前、いい男、捕まえたじゃないか!』


課長、それセクハラですからと言うと、大笑いして電話を切った。


私は受話器を置き、両手で軽く自分の頬を叩き、気合いを入れた…


行きますか、私の人生を変えるかも知れない、会議室に……




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