Realtime:kiss
「…私はこんな事したくはなかったけれど、専務の許可を得て、更衣室にレコーダーを置いたのよ。
更衣室って、やっぱりプライベートな空間でしょ?
何かあれば、ここで聞けるかもしれない、そういった主旨でね。
でもこういう物を設置するのは流石に気が引けたけれど、確認するのは私だけと、確認後は消去する事を条件に専務以外にも各課の課長には承諾を得て設置したわ………
身内贔屓と言われても、やはりこの子があんな大それた事をしたとは思いたくなかった。
だからこれを利用して疑われているこの子の汚名を返上しようと……
だけど……クッ…」
突然涙を零した主任は慌てて頬を拭い、こう続けた。
「咲宮さん、本当に申し訳ないことをしました、ごめんなさい。
私達がついていながら、本当にごめんなさい」
座ったままではあるけれど、神崎主任は深々と頭を下げた。
「やっ、止めて下さい、そんな、神崎主任が、そんな…頭を上げて下さい、お願いしますから…」
正直、主任に頭を下げられるとは思わなかったし、下げてほしいのは主任ではない。
頭を上げた主任は、なんともやるせない表情であった…
更衣室って、やっぱりプライベートな空間でしょ?
何かあれば、ここで聞けるかもしれない、そういった主旨でね。
でもこういう物を設置するのは流石に気が引けたけれど、確認するのは私だけと、確認後は消去する事を条件に専務以外にも各課の課長には承諾を得て設置したわ………
身内贔屓と言われても、やはりこの子があんな大それた事をしたとは思いたくなかった。
だからこれを利用して疑われているこの子の汚名を返上しようと……
だけど……クッ…」
突然涙を零した主任は慌てて頬を拭い、こう続けた。
「咲宮さん、本当に申し訳ないことをしました、ごめんなさい。
私達がついていながら、本当にごめんなさい」
座ったままではあるけれど、神崎主任は深々と頭を下げた。
「やっ、止めて下さい、そんな、神崎主任が、そんな…頭を上げて下さい、お願いしますから…」
正直、主任に頭を下げられるとは思わなかったし、下げてほしいのは主任ではない。
頭を上げた主任は、なんともやるせない表情であった…