Realtime:kiss
「もお、奈緒、恥ずかしい事、聞くもんじゃありませんよ!」
母は先生に笑われたのが無性に恥ずかしかったらしい…
そうなんだ、筋肉が落ちてるんだ…私は布団を捲って、自分の両足をジッと見た。
そういえば、ふくらはぎの辺りが一回り位小さくなってる感じ。
手で触ってみると、げっ……
フニャフニャだ……
下から押さえ付けるとそのまま骨にペタンと張り付く感じ。
なんか面白い…かも
「こら、奈緒、自分の足で遊ばないの!!」
と母に怒られた。
あははっ…
退院の日を母と相談して決めた。
そして奈津紀や陽子にもその事を告げ、見舞いの断りもついでに伝えた。
「後2日で退院なんだから、わざわざいいよぉ、帰ってから会おうよ、ね?」
それから、蒼佑にも…
何度か携帯鳴らしてみたけど、蒼佑が出る事はなかった。
ホントはいけないんだけど、私は携帯を取り出して蒼佑にメールを送る事にした。
《お仕事、お疲れ様退院の日程が決まったよ。18日にします。退院してからゆっくり会いましょう》