Realtime:kiss
好きって言って
コンコンコン…


ん?誰だ?


面会終了の10分前にドアがノックされ、返事をする前にドアはスライドした。


入ってきたのは、蒼佑だった…

「うっす…遅い時間に悪りぃなぁ…」

「どぅ…したの?」


「……退院明後日か?」

「うん、それがどうかした?」

「……別に?お袋さんも来んのか?」

「来るよ?当たり前じゃん」

「そっか…で、何時頃ここ、出るの?」

「朝一で支払い済ませても、先生と少し話があるから…
多分お昼前後じゃない?……なんでそんな事聞くの?
今日の蒼佑君、なんか変…」


「別にっ!変じゃねぇし!」

そう言いながらベッドに腰を下ろす蒼佑。


「で?歩けてんのか?
夕べ、随分気にしてたみたいだったろ?」


「そうそう!あたし、先生に笑われちったよ!
筋肉落ちてて、足に力が入んないだけなんだってさ。

ほら!見て?
あたしのふくらはぎ、筋肉が落ちちゃって、ほら、ムンギュウって…
ペッタンコになるでしょ?
なんかフニャフニャしてて、触り心地いいんだぁ!
ほらほら、ここ」




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