Realtime:kiss
「えっ?でも、なんでこっちに?営業か何かだったのかなぁ」
陽子が不思議そうに私を見た。
そんな事、私が知ってる訳無いじゃない。
「多分その日、営業会議があったはず。
それに出席したんじゃないの?
ふぅうん、そんな日に蒼佑君と会ったんだぁ、
そっかぁ」
含みのある言い方。
「だから、奈津紀?さっきから何度も言ってるでしょ。マジ有り得ないから」
「まぁ、奈緒にその気がないんなら、どうしようもないけど、圭吾、乗り気だったなぁ」
「山中さんが乗り気でも、私が乗り気じゃないっつうの」
「あたしもさぁ、圭吾と付き合い出したのって、やっぱ、月一の営業会議がキッカケだったんだよねぇ」
「・・・だから、何?」
ったく、奈津紀は、何が何でも私と碕岡蒼佑をくっつけたいらしい。