Realtime:kiss
「ふぅ…
俺は、奈緒に惚れてる。
奈緒以外は考えられない。
好きとか、そんな言葉じゃ言い表せない位……
俺はお前に惚れてる」
体の力がスゥッと抜ける。
え?
今蒼佑は私に告った?
放心状態の私に蒼佑は追い討ちをかける。
「生意気なその気性も、男に媚びないその態度も、時々見せる女の顔も、何もかも、俺のど真ん中」
そう言いながら私の顔を覗き込む。
「泣いてんのか?」
ドキッ……
「泣く程……嬉しかった?」
………
「…そっか…泣く程、嬉しかったんだ…」
私の肩を抱く蒼佑の腕に力がこもる。
たっ、確かに私は涙を零してしまったが、それは、蒼佑が思っているような、涙ではなく……
いや、確かに嬉しい、嬉しいんだけど、違うんだなぁ、涙の意味は……
でも、もう、そんな事はどうでもいい、蒼佑が、私に言ってくれた言葉が私を笑顔にする。
「…今度は何笑ってんだ?」