Realtime:kiss
「嬉しいからだよ。
あたしも蒼佑君に惚れてるから……
あたしと同じ気持ちでいてくれたんだと思うと、めっちゃ嬉しい」


涙を流しながら精一杯の笑顔で蒼佑を見た。


「!!!!!!っ」


すると、みるみる蒼佑の耳が赤く染まっていく…


「そっ、その顔、やめろ!!」

その顔って…

そんな事言われても……

はっはぁん、蒼佑、もしかして、照れてる?


今度は私は蒼佑の顔を覗き込んだ。


しかし、それは叶わなかった。


覗き込もうとした私はあっという間に蒼佑の腕の中に収まってしまったから……


「そう、すけ…くん?」


「お前、ムカつくし……
俺をおちょくるなんざ、百年早ぇんだよ」


キツく抱き締めながら毒づく蒼佑。


「…やっと、言ってくれた…
待ってたんだよ?
あたし…蒼佑君が言ってくれるの、ずっと待ってた…」


ギュッと蒼佑の背中に回した手に力を込めた。


すると蒼佑も更にキツく抱き返してきた。



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