Realtime:kiss
「流石に退院当日に酒ってのは、俺的に抵抗あるからさ?雰囲気?」


グラスに入っているもの……


ロゼ色をし、グラスの底からプツプツと気泡が上がるシャンパンのように思えたが……


チーン


グラスを合わせ、私達はそれを口にした。


「?」


何だろうこれ、凄く甘い…


「…固まってるし……それ、シャンメリー。
知らねぇ?お子ちゃまがクリスマス、大人が飲むシャンパン替わりにしてるやつ」


「おっ、お子ちゃまあぁあ!?」


「クククッ…だぁからぁ、雰囲気だっつったろうが」


左手をぐぅにして、口元に運び、笑いを堪えながら言う蒼佑。


「なっ、何が雰囲気よ。じっ、自分は何飲んでんのよ」


お子ちゃまと言われた訳でもないのに、何故か頭に来た私は、蒼佑の右手からグラスを奪い取ると、それを一気に飲み干した。


「ちょ、お前こらっ!」

「あれ?」



< 184 / 266 >

この作品をシェア

pagetop