Realtime:kiss
お昼休み、社食に行くと奈津紀と陽子が居た。


「なぁおおぉ!こっちぃ」

大声で手をブンブン振りながら私に合図を送ってくる奈津紀。

相変わらず、嫁入り前の娘が、はしたない……


「なぁおぉ!久し振りぃ、ホントに良かった!」

テンション、アゲアゲの奈津紀に対し、陽子は心なしか伏せ目気味?


「心配かけたね、でも、もう大丈夫だよ」


「うん!ホント良かったよ、ね?陽子?」

「…うっ、うん…」

「どうしたの?陽子、体調でも、悪い?」

私は陽子に声をかけた。



「ねぇ、蒼佑君の事、奈緒は知ってたの?」

陽子の様子等お構いなしに発した、その言葉に陽子が反応した。

食べかけていた唐揚げをお皿の上に落としたのだ。

何となく、山中さんの口から専務の名前が出た時、感じていた事……


陽子は知っていたんだ。


だから夕べ、何の連絡も無かったんだと思う。


「・・・陽子?まさか知ってたのって陽子?」




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