Realtime:kiss
ったく、次から次へとよくもまぁ、色々言ってくれちゃう。
でも、彼女等の言うこと、分からなくもないんだぁ。

トラウマって、やつかな?


昔、十代の頃の失恋が、少し変わった嗜好の私を生み出した、みたいな?


ここだけの話、高校3年の時、初めて付き合い出したのが、大学生でさ?超男前だったの。


でもね?その彼、他にも何人も女が居たんだぁ。

その頃の私は純粋で、だから全然理解出来なかったんだ、付き合ってるのに、他でもって・・・

「なぁちゃんのオムツが取れたら、また相手してやるよ」って捨て台詞吐かれて、私は捨てられた。





「ねぇ奈緒?もう一回教えてよ。アイツに何て言われたんだっけ」


『なぁちゃんは、僕の理想の女性像じゃない、悪いけど、時間の無駄遣いしたくないんだ、じゃ、そういう事で』


私は確かにこう言われたんだ。

駅前広場のXmasのイルミネーション煌めくど真ん中で・・・



「ねえ!あたしって、そんなに魅力無い⁈」


バンッと、食べ終えたランチの空のお皿が並ぶテーブルを叩き、私は立ち上がって叫びに近い感じで二人に言った。


「ちょっと奈緒、止めてよ、恥ずかしいじゃん、座って、ねぇ、とにかく座って!」


はっと我に返り、辺りを見渡すと、クスクス笑いながら私たちの方を見ているお客さん達・・・


しっ、しまったぁああ


「やだぁあ、もぉ、奈緒ったらぁ・・・」


< 2 / 266 >

この作品をシェア

pagetop