Realtime:kiss
事務所に行くと、まりちゃんが駆け寄って来た。


「おはよ、まりちゃん、大丈夫だよ?
・・・ほんと色々と、ごめんね?」


挨拶もそこそこに、私は自席につくと、早速仕事に取り掛かった。


昨日出来なかった請求書をプリントアウトし、伝票のチェック、金額のチェックをして、封をする。


休み間も無く次々と仕事をこなしていった。


今は、会社に居る時は仕事に専念しなきゃ・・・




お昼休み、社食に行くと、奈津紀と陽子が居た。

「おはよう。
あれ?奈津紀、愛しのダーリンは?」


「今日日帰り出張、里中君同行で・・・」


内心ホッとしていた。


だって…

昨日あんなに山中さんに詰め寄って、八つ当たりして・・・  




奈津紀と陽子は蒼佑の転勤話を一切触れなかった。

二人なりの優しさなのだと思った。


「昨日さぁ・・・」

馬鹿な話で大笑いしながら、日替定食を食べていたら、営業一課の女性社員がゾロゾロ近付いて来た。



「咲宮さん、ちょっと、いい?」



この集団のボスらしき女性が私に言った。




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