Realtime:kiss
怪しい声を漏らす蒼佑が気になり、ゆっくり顔を上げると、頬を紅潮させ、時折片目をキュッと瞑りながら、私をジッと見つめている。


男の人も、こんなに甘い声を漏らしながら喘ぐんだ……


その表情に、私は酔いしれた。





「……夕べ、あんな事言っちまったけど……
俺は奈緒を離す気は無ぇから……
だから奈緒も、俺を離すな…俺から離れるなよ?
俺らは大丈夫……身体以上に、心で繋がってる…
なぁ、奈緒?そうだよな?」



ベッドの中で、天井をじっと見ながら呟くように言う蒼佑のセクシーな声を聞きながら、私は静かに頷き、落ちていった…




次に目覚めた時、時刻は午前10時を少しまわっていた。



隣で静かに寝息を立てて眠る蒼佑を、起こさないよう、静かにベッドを抜け出して、服を着る。


ジッと蒼佑の寝顔を堪能した後、私は部屋を出て、朝食とも昼食ともわからない、ブランチを用意し始める。




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