Realtime:kiss
結局、お風呂からあがるまで、単細胞の私の頭は答えを出す事は出来なかった……



リビングでテレビを見ている蒼佑に、お風呂から上がった旨を伝え、私は明日からの用意があるからと、自室に籠もった。



ホントは昨日、殆ど荷物は作り終えている。


ただの口実に過ぎなかった。


ベッドに横たわり、天井を眺めていた。


どれ位そうしていただろう、ドアのノックにふと、我に返る。



『奈緒?もう寝た?』


「うっ、ううん、どうしたの?」


ドアを挟んでやり取りした。


『ちょっと話せるか?』


その問いに私はドアを開けた。


「どしたの?明日じゃダメなの?」


「あぁ、今日中じゃなきゃダメなんだ・・・」


「ぷっ・・・なら、ご飯食べてる時に、言えばよかったのに・・・変な蒼佑・・・」



「・・・俺ん部屋でいいか?」



「うん・・・」



私は部屋の電気を消して、蒼佑の後をついて行った。




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