Realtime:kiss
「もぉ、信じらんない、使った事ないんなら、何でカーナビ付けてんのよ!?」


「はぁああ!?オプションサービスだったんだから、普通つけるだろう?」

「しぃんじらんない!
使わないんなら違うのサービスして貰えばよかったんじゃん」

「ったく、口の減らねぇ奴だな」

「そこがいいっつったの誰よ」

「俺だよ、ばぁか」

「知ってるよ、ばぁか」

「じゃあ、これで終わり」

そう言って、私の膨れて尖った唇にキスをした。

ビックリした私は両手で口元を押さえ、思い切り後ろに下がった。


「痛っ」


下がり過ぎてガラスに頭をぶつけた。


「ぷっ……ホント、奈緒は飽きねえなぁ……」


真っ赤になりながら後頭部を右手で、口元を左手で押さえていた私を見て、蒼佑は笑った。






チェックインは夕方。


高速を乗り継いで、時々サービスエリアで休憩を取りながら、交代で運転した。


お兄さんの結婚式の時みたいに、ガミガミ言わずに助手席に座っていた。





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