Realtime:kiss
「覚えとけよなぁ……
好きな女は、いい加減な気持ちじゃ、抱かないっていったろ?」


ドキッとした。


「俺は、奈緒にはずっと側に居て貰いたい……
この数ヶ月間、奈緒の居ない生活がやるせなかった……
奈緒の実家に挨拶に行った時から、いや、違うな……初めて奈緒を抱いた時から、気持ちは決まってはいたけど…
なかなか口に出せなくて……」


蒼佑の胸に体を預けながら、次の言葉を待つ。


「やっと、好きな女が抱けた…
半人前だけど、奈緒を幸せに出来る自信がついた……」


蒼佑の言葉を聞きながら、胸がきゅんきゅんして、どうしようもない…


「奈緒とずっと一緒にいたい、だからこれは……手付け?……」


「へ?手付け?」

思わず、顔を上げて、口走ってしまった。


「そう……手付けみたいなもん、俺が心底惚れてる女だって、印、付けとかないと、なぁ?」






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