Realtime:kiss
後ろからすぅっと腕が伸びてきて、抱き締められる私の身体・・・
ドキッ
「少しだけ、こうしててもいいだろ?」
見間違い?
街灯に反射して瞳が濡れているように見えただけ?
分からない、だけど、何故か今までしてきたように突っぱねる事は出来なかった。
どれだけそうしていたのか、暫くして抱き締められていた身体がすっと軽くなる。
「お前、身体の割に胸デカいよな」
!!!!!っ・・・
「もお!やだぁあ、ばかぁあ!」
ベッドの中で今日一日の出来事を思い返す。
碕岡蒼佑。
たった一日で、あんなに嫌だった、あの俺様の事が、気になって仕方ない。
あんな事を聞かされてしまったから?
これは同情?
それとも・・・
彼はあの料亭の女将の妹の子。
そして、あの爺さんと呼ばれていた男性の息子の子。
『別に不幸な訳、ねぇし、五月さんには愛情持って育てて貰ったと思ってっし』
そう碕岡蒼佑は言い切っていたけど、