Realtime:kiss
オンナは怖い
「ふぅん、碕岡さんも大変だねぇ」
日曜の昼下がり、私と陽子は久しぶりに二人でベーカリーカフェでランチを楽しんでいた。
碕岡蒼佑の生い立ちは置いといて、昨日の出来事を話した。
「“土岐乃”っていったら業界じゃ知らない人、いないくらい有名な老舗の料亭だよ?」
「え?そうなの?」
「・・・・・」
「ちょっと、何よ、その間。
馬鹿にした?馬鹿にしたでしょ、今」
「・・・してないよ。
御曹司だったんだ、碕岡さん、ならさぁ?
あんた玉の輿狙えるじゃん」
奈津紀が奈津紀なら、陽子も陽子だ。
けど、前みたいに頑なに否定しない私が居たりして…
「で、相手の女、相川って言ったっけ」
「うん、年はあたし達とあんま変わんないと思うんだけどさ」
「あたし、その女、知ってるかも・・・」
えぇえええっっ⁉︎
「マジ?」
陽子によると、国内シェア、一、二を争う、ホテルチェーンの創業者一族の名前が相川なんだそうで、何かのセレモニーに、陽子の父親の代わりに出席した時、多分会ったそうだ。
日曜の昼下がり、私と陽子は久しぶりに二人でベーカリーカフェでランチを楽しんでいた。
碕岡蒼佑の生い立ちは置いといて、昨日の出来事を話した。
「“土岐乃”っていったら業界じゃ知らない人、いないくらい有名な老舗の料亭だよ?」
「え?そうなの?」
「・・・・・」
「ちょっと、何よ、その間。
馬鹿にした?馬鹿にしたでしょ、今」
「・・・してないよ。
御曹司だったんだ、碕岡さん、ならさぁ?
あんた玉の輿狙えるじゃん」
奈津紀が奈津紀なら、陽子も陽子だ。
けど、前みたいに頑なに否定しない私が居たりして…
「で、相手の女、相川って言ったっけ」
「うん、年はあたし達とあんま変わんないと思うんだけどさ」
「あたし、その女、知ってるかも・・・」
えぇえええっっ⁉︎
「マジ?」
陽子によると、国内シェア、一、二を争う、ホテルチェーンの創業者一族の名前が相川なんだそうで、何かのセレモニーに、陽子の父親の代わりに出席した時、多分会ったそうだ。