Realtime:kiss
「ちょっと奈緒!またはめたわね!お節介」


陽子が用意してくれた洋風居酒屋の店内に入るなり、奈津紀は私に文句を言ってきた。


既に山中さんは到着していて、奈津紀は目ざとく山中さんを見つけたんだ。


「奈津紀?逃げても駄目だよ?ちゃんと山中さんと話しな?
さっき私達に話してくれたように、素直に山中さんと向き合いなよ」



それだけ言うと私達は山中さんに頭だけさげ、逆の方向にある席に勝手についた。


「ねぇ、陽子?付いてなくても大丈夫かな?
奈津紀、結構短気だから・・・」


私は心配そうに山中さん達の席の方を見ながら呟いた。


「大人なんだしさぁ?
結末なんてあたし達には分かんないし、うまく行くときは行くし、まぁ当人同士の問題だし、良いんじゃないの」


・・・陽子はいつもこんな感じだ。


恋愛に冷めてるのか、悟っているのか、分からない。



『お二人様ですか?でしたらカウンターの・・・』


「あっ、ごめんなさい、4名で予約した鈴木です。連れももうすぐ来ますんで」








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