Realtime:kiss
セクハラ野郎は超俺様
元カレに振られて、かれこれ一週間。

その彼と過ごす筈だった、今日はクリスマスイブ・・・


はぁ、今日はどうしよかなぁ、どうせ、会社の同僚は定時で上がり、恋人との甘い時間を過ごすんだろうなぁ・・・

そんな事を考えながらPCとにらめっこしていたら、ポケットの中の携帯が振るえた。


上司の目を盗んでスマホを開く。


[本日親愛なる奈緒の失恋パーティを開催する定時後正面玄関にて待たれよ]

ぷっ・・・奈津紀からだった。


私は高校卒業後、進学はせず、経理の専門学校に二年通い、そこで奈津紀と出会った。

たまたま就職先が同じで、挨拶程度の知り合いから、何でも話せる親友に発展した。

そしてその親友、奈津紀の悪友が陽子であった。

陽子は、この会社の取締役専務の愛娘であるが、その事はあまり知られていない。

と言うか、当事者が伏せている。

“鈴木”という、あまり珍しくもない名字が災いしていて、誰も気が付かない。


そんな陽子は、短大卒業後親に勧められ、半ば無理矢理入社させられた、らしい。


陽子は秘書課、奈津紀は営業課、私は経理課と配属はバラバラだが、同い年で気が合う、とてもいい関係を続けている。




入社して、もう四年・・・




あっという間の四年だった。


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