Realtime:kiss
『住菱商事の鈴木様ですか?
しっ、失礼いたしました、いつもお世話になっています。今メニューをお持ちいたします』


「やっぱ、あんたすんごいわ」


この居酒屋は秘書課の行き着けで、奥に個室が何部屋かあって、ちょっとした会合や打ち合わせに使っているらしい。


メニューと手拭き、お水を持ってきた店員が『何でしたら奥にお部屋御用意致しましょうか?』と聞いてきた。






はっ
さっき、陽子、おかしな事言ってた……

4名でって……


「よう、こさん?」

「じゃあ、揃ったら声かけるわ、その時、奥の部屋、お願いね、取りあえず、生中2つ」


頭を下げてさがっていく店員……


「だから…よう、こ、さん?
他にどなたか、お呼びになられたんですか?」


「うん、年の瀬に女二人も何だからねぇ、里中君と碕岡さん」



……………



「何で、何で碕岡蒼佑?」


「ふふふん、何焦ってんのよ」


「……いいじゃん、女二人でもぉ」



おとといあんな事があって、何だか気まずい。





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