Realtime:kiss
「今度は何?」
私は動揺を悟られぬように強気で蒼佑に文句を言った。
でも、蒼佑は何も答えずに、私の、頬にかかった髪を優しく払いのけ、その後、その指は私の頬の輪郭をソッと撫でた。
っ!!!!!!!!
ヤバい、ゾクゾクする。
また、心臓が踊り出す。月明かりに照らし出された蒼佑の顔は何とも色気があり、私はそんな彼から目が離せたいでいた。
「…冷たい……」
え?
「お前、冷たい……」
態度の事を言っているのか、それとも、私の頬が冷たいと言っているのか、分からない。
「あっためてやろうか…」
「何を…ン……ゥン……」
また、いきなり、彼の唇が降ってくる。
私は抵抗もせず、それどころか、もっと、と言わんばかりに彼の首に両手を回した。
気持ちいい……
もっと……もっと…
今まで何人かの男性の唇を受け止めてきた事はあるけれど、こんな気分にされるのは、彼が初めてだった。
一旦離れた蒼佑は、「暖まったか?」と、艶のある声で私に聞いた。
「……まだ、まだ、だよ…」
無意識に動く私の欲望…
すると、ニヤリと頬を緩めた蒼佑は、
「まだ、か……お前が望んだんだぜ?音をあげるなよ?」
そう言いながら、再び私の唇を塞いだ……