今愛してるのはただ1人

「今は美香と付き合ってるし。末由利の事は今何とも思ってないし。美香不安にさせる様な事言わんで。」

あたしはそれを聞いて一気に涙腺が緩んだ。
大智はそれにきずいて、机の横まで来て

「なあ~に、泣いてんだよぅ。」

と、あたしをちゃかすように言った。あたしは泣きながら笑っていた。
もっと、大智と話していたかったけど、すぐに鐘は鳴ってしまった。

由紀が心配してきてくれてたけど、何も言えなかった。言わなかった。

先生が来ても泣きやめなかった。体調が悪いとか仮病使って保健室に走っていった。
机から立ったとき大智とバッチリ目が合った。

「大丈夫?」
小さい声であたしに問いかけてきた。あたしは先生にばれない様に大智の目の前で

「うん。」
と、言ってピースサインをして走った。
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