君が想い出になる前に
友達
休み時間になり、わたしの周りには
一気に人が集まり始めた。
「葉月さん、おとなっぽーい!
メイクとかしてる?」
「--町とか、都会だねー!
○○とかしょっ中遊び行ってたの?」
「部活とか入る気ある?バレー部とかどうかなー?」
「向こうで彼氏とかいたー?」
「大人しいね!人見知り?」
転校生だし、なんとなく想像してたけど、
あまりの質問攻めにさすがに困惑した(笑)
「ちょっとみんな〜!
葉月さん困ってる!一気に聞き過ぎだから(笑)」
蒼井さんがみんなを止めてくれた。
「あ、ごめんね。
こんなに一気に質問されたことなかったから(笑)
ちゃんと答えるから
1人ずつ言ってもらっていいかな?」
みんながキョトンとした顔をして
一瞬空気が止まった。
(あれ…?なんか違ったかな?)
ぷっ
「葉月さん真面目ーっ!
芸能人の記者会見じゃないんだから!(笑)
いちいち真剣に答えなくていいよ!」
蒼井さんが吹き出して笑うと、
周りにいたみんなもどっと笑った。
「あ、そっか、、(笑)」
「わたし、蒼井 奈津。
みんななっちゃんって呼ぶから、
なっちゃんでいーよ!よろしくね。」
「あ、なっちゃん!よろしく!
わたしは麻央でいいからーー」
なっちゃんと、見つめって笑った。
(ほんとに、クラスをまとめてて中心にいる感じの娘だな。
大人っぽいけど気取ってなくて、、人気者なんだなー。)