君を見つける方法
それからレンくんは

ずっと泣いてた。

部活の時間になって、

歩いてると、

「あー…その……。」

歯切れ悪く言うのは

レンくん。

「さっきは、ありがと。」

「そんな恥ずかしがんなくて大丈夫だよ。」

「いやー…恥ずかしがるのが普通っつーのか…あんな声だして泣いたのは初めてだし、……その……」
「なーにいってんの?泣くぐらい子供みたいで可愛いよ。それに、スッキリするでしょ?」

笑っていうと、



「あぁ、おかげさまで!! ありがと。」

無邪気な笑顔で言う

レンくん。

だから負けないぐらいに


「どういたしましてっ!!」

飛びっきりの笑顔で

返したの!!

そしたら貴方も、

笑い返してくれました。
やっぱり、

笑顔が一番だね。

そしたら、

遠くから。



「マジっ!?やったじゃん!!おいっ滝川が来るぞっ!!」
「ひゃっほーい!」

「じゃあ、俺が執事役ー!!」
なぜ執事?

「はぁー?じゃあ俺は、
お父様役ー!」

お、お父様?

そしたらレンくんが、

「あー…き、気にすんなよ。ふざけるときはだいたい誰かになりきるからよー」
「レンくんも?」

「なりきるぜ!」

そこは、

(んなわけねーだろっ!!)

って言われると

思ってた。

レンくんってなんか、

人気者だし、

もっとクールだと

思ってたよ。



「何だ?お前も演じたいのか?」

「いやいや。結構です。」

やりたいわけないでしょ。


「そーだなー…お前は顔とかいろいろモテるから、」
「モテないし、ていうか,考えないで。」

「よしっ!!お前は俺の彼女だっ!」

「えっ!!」


今、彼女って……。



「えっ!演技でもそんなの絶対にしませんっ!!」

「おら。行くぞ!お嬢さん。ちゃんとなりきれよ!」

「やりませんっ!」


なんていうやりとりを

してたら、

「レン様、どうぞ。」

執事の人がレンくんに

言う。

レンくんは…ー

「あぁ、ありがとう。
父様、話がある。」

「なんだ、レン。」

ほ、本当に演じてる!?

「じつわ、彼女ができた。」
「「えっ!?」」

やめてー!!

違うのにみなさん本気に
しないでー!!



「いやー…やめよう。てか本気にすんなし!!」

よかった…ー

ていうか、こうなったのは、アンタのせいなんだからねっ!!



「あ!そうそう!!」
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