君を見つける方法
練習が終わり、佳奈と私でカラーコーンを片づけていると佳奈が

「ユリ、アンタすごいわね!!」

なんで?と聞こうとすると遮られて

「だって、あのレンと1日で仲良くなったし、1日で名前呼びよ!!すごいじゃない!!それに、メアドまで交換してるし、さすが、ユリ!!MMKね!!」


たまたま運がよかっただけだよ。

「…え?えむえむけー?」
私が訪ねると、



「そ、MMK。『モテてモテて困っちゃう』」

あぁ~なるほど!!


「……じゃなくてっ!なにそれっ!!」

「おっ!!ノリがいいわねっ!」

「私マジでモテないから!!」

「モテる人は否定するのが当たり前!!」

「う゛っ」

じゃあ逆に言えばいいのか。

「私、MMKだから!!」

思ってないけど使ってみたら。

「おっ!!言ったな!!アンタ自覚してんだ。」

佳奈都合良すぎ……

「ユリー帰ろうぜ。」

レンくんだっ…

そして佳奈が小声で

「おぉー!!王子様のお迎えよ。さぁ行ってきなさい!!」

ドンっと背中を押され

そのまま私はレンくんのところへ走っていく。

私は大声で。
「佳奈ー!!明日覚えてろよぉー!!」

今から戻っても茶化されるだけだからレンくんと帰ることにした。

「なんで迎えに来たの?」

「…今日のこと。」

"今日のこと"

『泣いてっ……何が変わんだよっ!!泣いたってなにもかわんねぇじゃねぇか!!起こんねえじゃねぇか!!……俺がそのことを聞いたときにどうなったかっ…玄関で聞いて、二時間ぐらいその場で座ってたんだぞっ!!泣いてももう変わんねんだよっ!!もどらねんだよっ!!』


今日、初めて話した人なのに、ずっと前から知ってるみたい。

「大丈夫だよ。私こそ、なにもできなくてごめんね。」


いつも近くにいたのに、遠かった。初めて話して、わかったの、きっと、重い何かを抱えてる。
私は、きっとそれには触れてはイケない。

だけど私は"それ"に触れることになるのは、

神様がくれた、たった一雫の運命であり、願いだった...
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