君を見つける方法
「え?」


滝川くんがメールしていい?

と言っていたのは…

聞き間違い?ー…



「だからメールしていいか?」

「あぁ!メールか!いいよ!」

思考よりも口が動いた。


「おぉ~わかった。お前何時くらいまで起きてる?」
「私っ!?…えっと…決まってないけど、1時くらいは起きてるよ!」

「マジっ!?」

「マジっ!!」


驚いた顔をする滝川くん。


「だって、お前、そんなことをするような人だと思わなかった。」

「…よく言われる。」

「だろ?俺の勘は鈍ってないみないだな!」

と言って「フンっ」とわざとらしく言ってきた

滝川くん。



「別に、いいや。」

「日本語おかしくね?」

「ははは」

わざとっぽく笑ってみたら、

1時間目が終わるチャイムが鳴った。



「ヤバ!私行かなきゃ。」
「じゃ!またあとでな!絶対来いよっ!!」

「はーい!」


そのまま教室に走っていったら…



「胡桃沢っ!!」

先生に捕まった。

怒られるじゃん…

逃げたい…けど

逃げらんない。

てか私だけ?他の人は

サボっても私だけかよ~
なんて思っていたら、



「胡桃沢…もしかして、俺の授業が嫌いになったからサボったのか?」

「…へ?」

「お前は成績優秀だし…本当はもっといい高校にいけたかもしれない…1日休んだって普通にみんなに追いついてるし…」


なんて悲しそうに語ってくる先生、



「あの…先生?」

「なんだ?」


私が喋ろうとしたら、



「おい…、一回くらいサボったっていいだろ?」

「滝川くん?」



逢ったのはあのめんどくさがりやの滝川くんだった。

さっきみたいな

楽しそうな滝川くんじゃなくて、

ちょっとイラついていた滝川くんだった。

「おい!ユリ行くぞ!」

゙おい‘ユリ’行くぞ ゙


滝川くんが私の名前を
呼んだ。

苗字じゃなくて名前で呼んでくれた。


そして行った場所は…
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