抱きしめたい

商品価値

―輝―


俺、なんで凛の部屋の方見たんだろ?

全くの無意識な行動だった。

…それにしても、一瞬ドキッとした。
やっぱり黙ってればムカつくほどイイ女だ。


俺の頭には隣で腕を組んでいる女の事なんかこれっぽっちも無かった。


妄想する凛の顔・姿・・・


しかし、それを遮る様に隣の女が邪魔をした。


「イテッ!!何だよ!」


「私の話し聞いてた?何1人で耽ってんの?」


「うるせぇ。つうかなんで抓んだよ?」


「呼んでもシカトしてたから!」


「ムカつく。腕離せ!」


「やだよぉ。今日はデートだもん!」



< 16 / 58 >

この作品をシェア

pagetop