抱きしめたい

未定

―凛―


「凛……さ…
無理!やっぱ無理!」


名前で呼ばないと言っていた輝は何度か名前で言いかけてくれた。

結局いつも無理って言いながら行っちゃうけど・・・



輝は優しい。

普段は捻くれてて、ぶっきら棒だけどホントは凄い優しい人だって事、わたしは知ってる。


あの日、コンビニの帰りもそうだった。

わたしの事年寄り扱いして袋持ってくれたりしてたけど、あれは優しさ。
その袋はわたしの指に食い込む程重たいモノだったから…


真吾にどこ行ってたか聞かれた時も、女のところって言った。
多分わたしが変に疑われない為に嘘を吐いてくれた。


今、わたしの事を凛さんって呼ぼうとしてくれてるのも、輝君て呼ぶわたしに気を使ってくれてる。




そんな輝の優しさがとても嬉しい。


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