涙恋~片思い恋愛〜
拓真の寝顔、可愛すぎる!!


いつものことだった。

拓真は、起きてると王子様みたいなのに、寝てるとお姫様みたいになる。

両方使えるなんて、ちょっとずるい。

あたしにも分けてほしい、その可愛さ。


そしたら、自分に自信が持てるのに...

好きな人にだって、簡単に告白できたのかもしれないのにー...


拓真の頬を、ちょっとつねってみた。

だって、こんなにずるい顔、つねりたくなるから。

拓真の顔を見てると、涙の跡が付いているのに気がついた。

なんで泣いたんだろう?


拓真の寝顔を見つめていると、おばさんがドアを開けた。


「美奈ちゃん、ご飯できたわよ。」


って。

その時、おばさんと一緒に部屋を出ればよかった。


だけど、拓真のこの一言であたしは部屋から出れなくなる。


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