涙恋~片思い恋愛〜
「あの、拓真くん。

あたし、ずっと、拓真くんが好きだったんですっ!!」


女は、そう言うと、頭を下げた。


何度言われたかな、このセリフ。

みんな、俺にそう言ってくる。


涼太は、流せばいいとか言ってるけどー...

本気じゃないやつらなんかに、そんなこともしなくていいと思う。



ただ、みんなが好きだから。

今、そいつが一番モテているから。


そんな理由で、告白なんてしていいのだろうか。



「そう言うの無理だから。」



俺は、いつも同じセリフを言う。


そう言い残して、俺はそいつの前からいなくなる。



そのたびに、こいつが美奈だったらなー...

と思ってしまうんだ。
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