涙恋~片思い恋愛〜
「ちょ、誰よ?」

「俺の顔もわかんねぇのかよ、バカ美奈。」



部屋に入ってきたのは、拓真で、
拓真は入ってくるとすぐ毒舌を吐いた。



「さっきの返事ってさ、
お前には、好きな人がいるっていうわけ?」


「え!?」


好きな人、なんて要るに決まってんじゃん。
だって、それは拓真なんだから。

なんて、口が裂けても言えないけど。



「いたって、いなくったって、
別に拓真には関係ないじゃんか。」


「関係あるから。
俺だって、美奈のことが好きなんだから。」




どうして、拓真は“好き”なんて、
あたしに面と向かって言うのだろう。

このあと、あたしが
どれほどの苦しみに襲われるかわかる?

この恋する気持ちを
伝えたくなるのかわかる?
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