【完】あたしのとなりの不良くん
人差し指と親指で丸をつくって、シャボン玉をつくっている。
何度もやっても、膨らんでる最中に壊れてしまう。
「なかなか上手く出来ねぇなー。この泡が悪いのか?」
いやいやいや、人の家の石鹸にケチつけんなよ。
「海里が下手なんだよ。ほら、」
あたしも同じように、丸をつくって、「ふー」とする。
ふわふわと宙を舞うシャボン玉。
「千尋上手いな!俺も!…あ、」
やっぱりすぐ壊れてしまう。
あたしは海里の手に泡を付ける。
「つくって」
これなら出来ると思う。