【完】あたしのとなりの不良くん
それを暖かい目で見守っている、前に座っているお母さんとお父さん。
そして兄貴は何故か静かだ。
「千尋の母ちゃんの料理美味いな!」
そう言って、あたしに笑いかけた海里は口をもぐもぐとさせていた。
「いやー、海里くんの食べっぷりは、見てるこっちがいい気持ちだねー。ね、ママ」
「ね、パパ」
…目の前でベタベタとするのはやめてほしい。
うふふと笑いあってる親たち。
あたしはそれに呆れて、溜息を一つおとした。