【完】あたしのとなりの不良くん
「良い湯だったー」
頭にタオルを被せながら、登場した海里。
タオルの隙間から顔を覗かせる海里は、可愛く思えた。
ちらっと時計を見ると、十時になりそうで。
「じゃ、もう寝るから。おやすみ」
そう言うと、「おやすみー」と返ってくる。
「海里、行くよ」
「おう!おやすみー」
海里もみんなに言っていた。
リビングを出ると、テクテクと頭を拭きながらついてくる海里。
ちゃんと、風呂場で拭いてこいよ…。
そんなことを思いながら、ガチャリと自分の部屋のドアを開ける。