【完】あたしのとなりの不良くん



絶対面倒くさいことになる、とあたしは眉間に皺を寄せた。



「すみません」



一応謝っといた。

ペコリと軽く頭を下げ、あたしは再び海里のとこへ向かおうとした。


…が。



「ちょっと、待てよ」


「…は、」



ぐいっと捕まれた腕。

間抜けな声を漏らすあたし。


ちょっと、手放してよ。

暑いんだけど。


あたしは顔を歪めた。


< 293 / 376 >

この作品をシェア

pagetop