【完】あたしのとなりの不良くん



「ちょっと、手放してください」



何この人…。

気持ち悪い。



「俺と遊ばね?」



うえ、と吐き気がした。

にやにやしているそいつの考えていることは、知りたくもない。



「嫌です。急いでるんで、さようなら」


「そんなこと知らねぇよ」



腕を掴んだまま歩きだした男。

手を振り払いたいけど、かき氷で両手が塞がっているあたしには、なにもできない。



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