【完】あたしのとなりの不良くん
海里はあたしが話しかけても、目を合わせようとしないし。
喋り方もカタコトだし、どうしたことか。
そして、今。
何度話しかけても、返事がない。
「海里?」
「……」
眉間に皺を寄せて、何やら考え事をしているみたいだ。
「海里っ」
平手で海里の頭を軽く叩く。
すると、ハッとしたように、あたしを見た。
「な、なんだ?」
「もう放課後。帰るよ」
そういうと海里はキョロキョロと周りを見渡していた。