【完】あたしのとなりの不良くん
バニラも美味しいのに。
あたしは一口それを口に含んだ。
甘いミルクが口の中いっぱいに広がる。
ちらりと横を見ると美味しそうにソフトクリームを頬張っていた。
「あ、海里」
「…?」
「またついてる」
どうやったらそんなとこにつくのやら…。
とんとんと自分の頬を人差し指でつついた。
「あれどこだ?」
「……」
反対側の頬だってば…。
「ついてないぞ?」
「そこじゃないってば」
あたしは海里の左頬に手を伸ばした。