【完】あたしのとなりの不良くん
片手にスーパーの袋をぶら下げ、あたしは玄関のドアを開けた。
「ただいま」
「おかえりー」
リビングからお母さんが駆けてきたのが分かった。
「あれ?今日はどこにいってたの?」
「ちょっとスーパーに…」
「あっ、そっか!明日はバレンタインだもんね」
そっか、海里くんにね。
そう言ってお母さんはニヤニヤとした笑みをあたしに向けた。
あたしはそれを無視して、リビングに向かった。