【完】あたしのとなりの不良くん



海里はそう言うと、草の上に寝転がった。

あたしも海里の横に寝転がった。


静寂が訪れ、気まずくなり始めた。



今、授業中なのにな…。

高校生活二日目にして、授業をサボってもいいのだろうか……。



「千尋は…優しいな……」



…あたしは優しくなんかないよ。



「こんな俺のこと恐がらないで、一緒にいてくれて、ありがとな」



ニッと笑った海里。



「……海里は、」



「……?」




「恐くなんかないよ」



< 46 / 376 >

この作品をシェア

pagetop