【完】あたしのとなりの不良くん
海里はそう言うと、草の上に寝転がった。
あたしも海里の横に寝転がった。
静寂が訪れ、気まずくなり始めた。
今、授業中なのにな…。
高校生活二日目にして、授業をサボってもいいのだろうか……。
「千尋は…優しいな……」
…あたしは優しくなんかないよ。
「こんな俺のこと恐がらないで、一緒にいてくれて、ありがとな」
ニッと笑った海里。
「……海里は、」
「……?」
「恐くなんかないよ」