僕らは妖怪 ~妖怪編~
蓮が階段を降りた後、進真はあたしが持っていたお粥が入ったお盆をとった。
「サンキュ、真希」
「あ、うん。進真も安静にしてよね!」
あ、でもなんであのときあんなに怒ったか聞きたいかも…。
「進真、部屋入ってもいい?」
「は…っ!?え…っ!ちょ、ちょっと待て!!」
ん?なんで顔を赤くそめて部屋に入るんだ?
数秒後…
「よ、よし。入っていいぞ」
ちょっと、頬を染めた進真が扉を開けた。
「熱、大丈夫?」
「あぁ…」
「本当に?」
「大丈夫だって」
とかいいつつ、かなり顔が赤いですよ?やせ我慢してるんじゃないんですか?
「やせ我慢してない?」
「してないって……ゴホッゴホッ」
いやいやいや、してるじゃないですか!
………さっさとようをすませてゆっくりさせてあげよぅ…。
「「ちょっといい?」」
「「は…?」」
二人同時に話してしまった。ちょ、今、あたしとんでもない変な顔してた!!
「真希から言えよ」
「いや、進真から言って!」
「いや、真希から!!」
「病人からっ!!」
進真は「ハァ…」とため息をつき、少し真剣な目であたしをみた。
「真希って潤とはどんな関係?」
「はぁ…?!」
なんで、そんなこと聞く?!え、だって昨日のあれ見なかったの?!
あ、そういえば進真気絶してたんだっけ?
「潤は真羽のことを絶対狙ってるからあたしなんかと変な関係なわけないじゃん!!」
「は?真羽を?」
「実はね……!!」
あたしは昨日の潤が真羽を見たときの反応などを伝えた。
進真は口をポカーンとあけて「真羽をか…」と何度も言っていた。