威鶴のmemory
どうしよう?
チョコレートって何が出来る?
トリュフ?
プリン?
生チョコ?
ブラウニー?
どれも作ったことがないし、もちろん練習時間もない。
夕方7時、ピンク色の街を歩く。
駅も道もなにもかもがチョコレート。
これは優雨さんと会議かな?
なんて考えつつの帰宅。
家に帰ると、チョコレートとボール、材料が完璧に用意されていた。
「さぁ依鶴、好きなだけ作ってちょうだい!トーマの分はないわよ!」
そんな優雨さんに、あたしは買ってきたチョコレートを見せた。
そういえば、トーマのことで頭がいっぱいだったけど、優雨さんにもあげるべきだと気付いた。
そして、優雨さんが用意してくれた材料のあまりで、トーマの分も足りそうだ。
「優雨さん、大好きですっ!」
救世主!!
「もっともっと好きになっていいのよ!うふふ、トーマなんかに渡すもんですか」