威鶴のmemory
「ただいま!!」
「ただいま!!」
双子が声をそろえて玄関で叫べば、寝起きのトーマが首に手を当てながら玄関に来る。
「おう、おかえり」
ずっとずっと変わらないトーマ。
舞衣と瑠衣がまだ小さかった頃は、トーマを見てよく泣いていたのを覚えてる。
そんな二人も、さすがにこの強面にも慣れたようだ。
靴を脱いでバタバタと家に入っていく二人を見てから、トーマは私の方に向かってきた。
「お帰り、依鶴」
「ただいま、透眞」
そしていつものように、彼は私におかえりのキスをした。
END.