威鶴のmemory
納得するのに、時間がかかった。
『仲間になれ』と言ったわけじゃない。
売られた喧嘩にただひたすら勝って、いつの間にかグループになり、チームになった。
他人事のように見て来たが、実際それは俺を中心として成り立っている。
……なんだ、そうだったのか。
俺は今更ながらに知った。
「お前ら、俺のこと慕ってたのか」
「えぇ!?い、今さらっすか!?白蛇出来て何年経ってると……」
「そうだな、俺たちは仲間だったな」
初めてだった、自分が好かれていると自覚したのは。
好かれている、それは自信にも繋がった。
俺は、俺のままでもちゃんと、好かれている。
ちゃんと俺を見てくれている奴らがいる。
それだけで……満たされちまったじゃねーかよ。
でも、問題は家に帰ってから起きた。