威鶴のmemory
笑顔だったトモの顔が、だんだんと真顔になる。
他の奴らも、驚いている。
「……なに、言ってんすか?」
「このままじゃ俺は、お前らに何するかわからねぇし、しばらく一人になりてぇ」
考える時間がほしい。
子供の家出だからってすぐ帰る気もねぇし、この場所じゃいつ暴れるか自分でもわからねぇし、心配かける。
ならいっそ、誰も俺を知らない所にでも行っちまおうか。
中途半端な気持ちじゃ、守るべきものも守れねぇだろ。
「白蛇、このままチームでいるのも解散も任せる」
「トーマさん本気っすか?」
「もともと俺はチームを作ったわけじゃない。勝手に出来て、そのTOPになってた。やめるのもアリだし、お前らに俺の決めた事に反対する権利はない」
「……」
「ここでは俺がルールだ。後はトモに任せる」