威鶴のmemory
っつわれても、全然わかんねぇ。
わかってることは、とりあえず俺は運良くこの男に拾われたってことくらいだ。
「威鶴、BOMBの話はしてくれた?」
「はい。細かい所まではまだですが、大体」
「そうね。体で覚えてもらうのが一番手っ取り早いわ。じゃ、ラテから話すけれど」
「はい」
俺は眼中にないくせに、この女は認識すんのか。
それとも無視か?あ?
そんな俺の心境も知らず、レインという女は告げた。
「ラテ、威鶴は解散。ラテのパートナーについては後日紹介するわ。威鶴のパートナーはそこにいる──」
「待ってください!」
「なに?」
「いきなり解散って、どういうことですか!?」
ラテと呼ばれた女は、レインの言葉に食いついた。
「……はぁ。威鶴は今日まで隠していたし、確信的なことはなかったから今まではスルーしていたけれど、その必要がなくなったのよ」