威鶴のmemory


っつわれても、全然わかんねぇ。

わかってることは、とりあえず俺は運良くこの男に拾われたってことくらいだ。



「威鶴、BOMBの話はしてくれた?」

「はい。細かい所まではまだですが、大体」

「そうね。体で覚えてもらうのが一番手っ取り早いわ。じゃ、ラテから話すけれど」

「はい」



俺は眼中にないくせに、この女は認識すんのか。

それとも無視か?あ?



そんな俺の心境も知らず、レインという女は告げた。



「ラテ、威鶴は解散。ラテのパートナーについては後日紹介するわ。威鶴のパートナーはそこにいる──」

「待ってください!」

「なに?」

「いきなり解散って、どういうことですか!?」



ラテと呼ばれた女は、レインの言葉に食いついた。



「……はぁ。威鶴は今日まで隠していたし、確信的なことはなかったから今まではスルーしていたけれど、その必要がなくなったのよ」
< 71 / 111 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop